前回（外壁塗装のチラシの金額で実際に工事をしているのは100件中/1件しかいない真実）からの続き

あの広告金額は、同業者からみても「？？」となります。
なぜならば金額を逆算して利益を計算できるからです。
足場費用、外壁塗料、養生費用、人件費と大雑把に計算しても利益は雀の涙です。広告費用をかけて受注するのに営業マンの給料はでてきません。

仮に広告金額で利益を出せるとすれば、このような事業形態の方だと考えます。
①自社で足場部材と足場職人、塗装職人兼業
②公共工事をメインにしており閑散期にかかえている職人を休ませないために採算度外視で工事を受注するため
③件数をこなして年間当数と売上を確保する運営をしている。もしくはハウスメーカーの塗装工事も受注している。

このような形態で運営していて自社でかかえている足場職人や塗装職人が多数在籍している会社になると思います。
自社で工事せず外注の塗装業者に請負させるのが多い業界なので、利益面で考えると、かなり限られた業態の会社しか利益を確保するのが難しい広告金額だからなのです。

なので実際に見積を依頼すると広告金額より
高い金額の見積金額になり担当者からは広告の条件とは異なりますので。という説明になるのは当たり前のカラクリだからなのです。

実際に、その金額が当たり前のようになりまかり通る世の中に変わると依頼する立場では金額面でとても助かりますが、各社ともに若手の業界離れが激しくなり育成も厳しくなると思います。現在でも3Sとして新しい若手の人材不足も問題になっておりますし、スキルの高い工事ができる会社が少なくなっていくと思います。材料や製品はよりよい高品質のものが提供できますが工事の質が低下すれば、良いサービスの提供できない業界にもなるかもしれません。

金額重視の考えよりも品質重視のお金で買えない幸せ満足度を提供できる会社を目指してがんばっていきたいですね！