1.ニューコロニアル(昭和54年~平成13年製造)
ニューコロニアルはケイミユー(旧クボタ松下電工外装株式会社)が販売する屋根瓦の商品名を示します。ニューコロニアルはセメント基材とパルプ繊維の強固な結合で生み出された素材でできています。
昔はパルプ繊維の代わりに石綿(アスベスト)が使用されていました。現在は石綿に代わる補強用の超微粉末材により、強い粘りと耐久性が認められています。
ただし、他社の製品を含めアスベスト規制直後の時期に販売されたスレート瓦には不具合報告の多い商品があります。しかしニューコロニアルはアスベストが含まれているため耐久性は極めて強く建築後30年を経過し塗装を行わずとも機能を維持している屋根はたくさんありますがメンテナンスを行っていない屋根の場合、表面にたくさんのコケが繁殖する傾向があります。
耐久性があるとはいえ劣化が進行するとカバー工法ができなくなり、ニューコロニアルを撤去・処分する必要があります。アスベスト含有コロニアルの撤去費や処分費用は高額になります。
解体する業者には石綿作業主任者や特別管理産業廃棄物管理責任者、アスベスト診断士などの資格が必要です。
2.コロニアルNEO(ネオ)(平成13年~現在は製造中止)
コロニアルNEOはアスベスト規制直後に販売されたコロニアルです。ニューコロニアルの後継品になりますがアスベストが含まれていない屋根材であるため劣化進行の症状や不具合が屋根先(1~2cm)
部分が変色や毛羽立ち、屋根表面に細かなヒビが建築後10年程度で目立ち始めるのが多いです。
2000年前半に建築されたアスベストが含まれないノンアスベストのスレート屋根(コロニアルNEOやパミールなど)は比較的早期に劣化症状があらわれる傾向があります。